昨シーズンからワークウェアブランドのカバーオールやユーティリティジャケットを店頭で目にする機会が増えましたが今シーズンもこの傾向は続いており、更に勢いが増してます。
理由としては、ワークウェア特有のユーティリティ性がトレンドのサイズ感やストリートな着こなしとマッチするからでしょう。
とはいえ、ワークウェアはミリタリーウェア同様、時代やトレンドに関係の無い普遍的なアイテムです。追求されたデザイン、完成されたアイテムだけに、私のクローゼットに鎮座する彼らは毎シーズン大変頼もしい相棒です。
それではカバーオールの生地、スタイリングについて考察していきましょう。
今着るべきカバーオール、生地は何を選ぶか。
ワークウェアとして知られるカバーオールは、デニム地やダック地などタフな生地を用います。元来、鉄道作業員や電気工の作業着ですので、当然生地には耐久性が求められました。
定番のデニム地やダック地は、着こむ程に擦れが増し、摩耗による風合いが出ます。ハリコシのあった生地が自分の体にフィットし、生地が寝てきた時の雰囲気はこなれ感が増し、大変魅力がありますよね。経年変化したワークウェアは、相棒が育った感じで愛情も一入です。
只、今回おすすめしたいのはデニム地やダック地のタフな生地では無く、春アウターとして着回しの良い、軽く羽織れるライトな生地を紹介します。
育てずとも、即戦力で着れる生地です。
■オススメ① 綿×麻/ツイル・コードレーン・シアサッカー
麻混はシャリ感と、シワの表情がスタイリングに軽やかさとアクセントを加えます。
ツイル生地の他、コードレーンやシアサッカーも春夏シーズンにお勧めです。
■オススメ② 綿×ポリ/ツイル
シワが入り難く、通気性の良さが綿ポリ生地の特徴です。ポリ生地特有のスポーツな雰囲気が、ストリートとも相性抜群で、チープシックなスタイリングにも取り入れたいですね。
【カバーオールジャケット】スタイルサンプル①
カバーオールジャケットをイメージした際、皆さんはどんなワードが浮かびますか?
アメカジ・無骨・タフなど男臭いワードが真っ先に浮かびますよね。
ワークウェアですから当然その様なイメージはありますが、スタイリング迄それに縛られる必要はありません。元来、作業着なのでポケット等付属の多いこってりアイテムです。他アイテムの組み合わせがスタイリングのキーとなります。
春にお勧めなライトベージュのオーセンティックなカバーオールには、白のパンツが最も合います。
程よくテーパードの効いたチノパンがベストです。
アウターのベージュと白パンを挟むインナーには、ラベンダー色のクルーネックTが気分です。
ラベンダーは主張もありつつ、中間色の様な万能カラーです。
ベージュに限らず、ネイビーやグレーの差し色として、インナーに適してます。
足元は、スエード靴でアクセントを付けましょう。
表皮のローファーや、ローテクスニーカーも相性は良いのですが、素材感あるスエード靴は足元のポイントとなり、全体のバランスを整えます。アウターの受け皿のような役割です。
スエード靴の中でも、クラークスのデザートブーツ、サンドベージュがGoodです。
【カバーオールジャケット】スタイルサンプル②
ワークウェアは作業着ですので、トップスとパンツはセットが基本となります。セレクトショップ等でもセットアップでラインナップされているのを良く見かけますね。単品でも其々着回しが良く、リーズナブルな価格帯であることから、セットアップでの購入もお勧めです。
セットアップでの着こなしは、一見難易度が高いように思えますが、ポイントさえ押さえてしまえば全くそんなことはありません。
ポイントは、スタイリングに色と素材で境界を生むことです。
セットアップを着るということは、全身を同素材、同色で覆うことになります。間違えれば、全体が間延びして見えます。これを解消しGoodコーデにする為、境界を作ります。これは色や素材・生地で簡単に作ることが可能です。
セットアップスタイルのインナーには白を選びましょう。スタイリングに余白を生むことで、トップスとパンツの色を逃がします。一方、足元は黒やダークブラウンを選びます。トップスとパンツで膨張した色が、一気に締まります。
更に、素材で差を生むこともポイントです。
例えば、綿ポリのテロっとしたジャケットのインナーに風合いのある麻のシャツを入れることで、素材差が生じVゾーンにメリハリがつきます。
色と素材で境界を生むことで、セットアップスタイルが引き立ちますね。
まとめ
■ ワークウェア特有のユーティリティ性は、トレンドのサイズ感やストリートな着こなしともマッチ
■ ワークウェアは、時代やトレンドに関係の無い普遍的なアイテム
■ カバーオールジャケットは、きれいめにスタイリングすることで大人の装いに
■ セットアップコーデは、色と素材で差を生むことがスタイリングのポイント
今回は春夏シーズンのスタイリングでしたが、秋冬素材のコーデュロイ生地やヘビーウェイトなウール生地でのスタイリングも今後紹介していきます。
それでは皆様、良い休日をお過ごしください。
hemcuff